フランス語由来の言葉・成句。
食べ物
エクレア
- éclair「稲妻」
細長いシュークリームの上にチョコレートのアイシングをかけたお菓子。クリームが中から飛び出さないように素早く食べなければいけないから、生地の亀裂が稲妻に見えるから、など名前の由来には諸説ある。
サブレ
- sable「砂」
クッキーの一種。
砂が崩れるような食感から。
フォンデュ
- →fondue「溶ける」
食材をフォークや串に刺して、溶かしたチーズにつけて食べる料理。
ビュッフェ
- buffet「食器棚」
並んだ料理から好きな物をとって食べる形式。
また、立食形式の食事のこと。
オードブル
- Hors d'oeuvre「作品の外」
フルコースにおいて、スープの前に出される前菜のこと。
ソテー
- sauter「飛び跳ねる」
肉や魚、野菜などを炒めたもの。
エピ
- epi「麦の穂」
麦の穂の形をしたフランスパン。
フランベ
- flambe「燃やす」
調理の最後に、香りづけのため、アルコール度数の高い酒を加え、それに火をつけて一気にアルコールを飛ばす調理法。
アンコール
- encore「もう一度」
コンサートなどにおいて追加演奏を求めるときの掛け声。
アンコール曲としてはヨハン・シュトラウス1世「ラデツキー行進曲」、エルガー「威風堂々」、T-SQUARE「宝島」などが有名。
コラージュ
- collage「糊付け」
新聞や雑誌などの切り抜きを張り付けて画面を構成する絵画技法。
パドドゥ
- pas de deux「2人の踊り」
バレエにおける、男女2人の踊り手による踊り。
エルミタージュ美術館
- Hermitage「隠れ家」
ロシア・サンクトペテルブルクにある美術館。
原義は「隠遁者の家」。
ロシア皇帝エカチェリーナ2世が自らのコレクションを展示するための宮殿として建てた。
アール・ヌーヴォー
- Art Nouveau「新しい芸術」
19世紀末から20世紀初頭にかけて起こった芸術運動。
植物などをモチーフにした曲線や、鉄鋼やガラスなどの新素材を多く用いる。
画家ではアルフォンス・ミュシャ、グスタフ・クリムト、工芸家ではエミール・ガレなど。
アール・デコ
- Art Deco「装飾芸術」
1910年代から1930年代に起こった芸術運動。
幾何学図形をモチーフにした、シンプルで直線的な表現。エンパイアステートビルやクライスラービルなど、ニューヨークの摩天楼に多く見られる。
ヌーベルバーグ
- Nouvelle Vague「新しい波」
1950年代から1960年代にフランスで起こった映画運動。型にとらわれない新しい手法をもちいた。
代表的な作品に、ゴダール「勝手にしやがれ」などがある。
アトリエ
- atlier「工房」
原義は「木材の堆積」。転じて大工の部屋、すなわち工房を指すようになった。
ルネサンス
- Renaissance「再生」
14世紀から16世紀にかけてイタリアから西ヨーロッパに広がった、文化・芸術の運動。日本語では「文芸復興」という。
代表的人物は、
美術では、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ボッティチェリなど。
文学では、ダンテ・アリギエーリ、ボッカチオなど。
思想では、ジョルダーノ・ブルーノ、モンテーニュ、マキャベリなど。
その他
ルサンチマン
- ressentiment
「弱者が強者に対して抱く憤りや憎悪の感情。」
また、弱者は善、強者は悪であるという価値の転倒。キルケゴールが提唱。ニーチェは、キリスト教はユダヤ人の支配者ローマ人に対するルサンチマンから生まれたと主張した。
デジャヴュ/ジャメヴュ
- deja vu「既視感」
実際には体験したことが無いのに、すでに体験したことがあるかのように感じること。
- jamais vu「未視感」
既に体験しているのに、まだ体験したことがないもののように感じること。
クーデター
- coup d'etat「国家への一撃」
暴力によって非合法的に政権を奪うこと。
支配階級内部での権力闘争によるものであり、社会全体が変革する革命とは区別される。
会議は踊る、されど進まず
- Le congrès danse beaucoup, mais il ne marche pas
1814年に行われたウィーン会議を諷刺した言葉。円満な会議のため連日舞踏会が開かれるが、各国の利害が対立して意見がまとまらないことから。オーストリアのリーニュ侯シャルル・ジョゼフ、あるいはフランス全権のタレーランが言ったとされる。
エリート
- elite「選良、精鋭」
社会や集団の中で優秀とされる人間や集団。
レジュメ
- résumé「要約」
プレゼンの要約や論文の概要、履歴書のことなどを指す。
セ・ラヴィ
- C'est la vie「それが人生」
ポジティブな意味でもネガティブな意味でも使われる。
クセジュ
- Que sais-je?「私は何を知っているだろうか」
すなわち、「私は何も知らない」と、無知の知を自覚すること。
モンテーニュ(Michel de Montaigne, 1533~1592, 仏, 哲学者(モラリスト))が著書「エセー」で述べた。
レッセフェール
- laissez-faire「なすに任せよ」
自由放任主義のことを指す。アダム・スミス(Adam Smith, 1723~1790, 英, 哲学者・経済学者)が著書「国富論」で提唱した。
エチケット
- etiquette「札」
フランスの宮廷では礼儀作法を札に書いていたことから、転じて礼儀作法自体のことを指すようになった。
アバンチュール
- aventure「冒険」
転じて、「冒険的な恋」や「恋の火遊び」を意味する。
テタテ
- tete a tete「内緒話」
外交で、通訳のみを同席した一対一の会談のこと。
サボタージュ
- sabotage「破壊活動」
労働争議の手段として、生産設備などを破壊し怠業すること。
「サボる」という言葉の語源となった。
sabotはもともとフランス語で「木靴」を意味する。労働者が木靴で機材を破壊したことに由来する。
ルーレット
- roulette「小さな輪」
シエル
- ciel「空」
なお、arc en ciel(空のアーチ)で「虹」の意味になる。