鎌倉時代から江戸時代にかけて、仏教の影響で肉食が禁じられていた。しかし、人々は何とかして肉を食べるために、植物の名前を付けて流通させたといわれる。
目次
かしわ
- →鶏肉
柏の茶色っぽい葉が鶏肉に似ていることから。
さくら
- →馬肉
切り身が桜の花びらを連想させることから。
もみじ
- →鹿肉
花札の10月の10点札の絵柄(楓に鹿)から。
シカト(人を無視すること)の語源も、10月の10点札に由来する。
ぼたん
- →猪肉
縁起の良い組み合わせ「牡丹に唐獅子」から。
唐獅子(ライオン)は日本にいないので、同じく「しし」と呼ばれる猪と混同された。
獅子と牡丹
獅子(ライオン)=百獣の王
牡丹=百花の王
「
獅子身中の虫」とは、仏教の経典のなかで、獅子の体を食い荒らす虫のこと。転じて、「組織の内部から災いをもたらすもの」という意味。経典の中では、
獅子身中の虫は牡丹についた朝露に弱いという。だから獅子は牡丹の花の下にいるという。