まとめ・備忘録【クイズ・雑学】

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【現在18個】反応

○○の反応の一覧。



目次



メイラード反応

加熱により、糖とアミノ酸から褐色の物質が生成される反応。

化学。褐変反応ともいう。
生成される物質はメラノイジンといい、抗酸化作用がある。同時に焦げ臭やカラメル臭などの臭気も発生する。
肉、コーヒー、味噌など多くの食品の色素の元になっている。
ルイス=カミーユ・メイラード(Louis-Camille Maillard, 1878~1936, 仏, 医師・化学者)による。

炎色反応

金属を炎の中に入れると、金属の種類に応じて炎の色が変化する反応。

化学。金属原子の種類によって励起されて発する光の波長が違うために起こる。
リアカー無きK村…」の語呂合わせでも有名。

ポリメラーゼ連鎖反応

酵素の一種であるDNAポリメラーゼを利用して、DNAを増幅させる反応。

分子生物学。略称はPCR。遺伝子の研究だけでなく、法医学や感染症の診断にも用いられる。
キャリー・マリス(Kary Mullis, 1944~2019, 米, 生物学者)が1983年に開発した。
彼は、サーフィン好きで、薬物中毒者であり、エイズ地球温暖化を否定するなど、奇人として知られる。PCR交際相手とのドライブデート中にひらめいたといわれている。

フレーメン反応

ウマやネコなどにみられる、強いにおいに反応して唇を釣り上げる反応。

生理学。嗅覚器官により多くのにおい物質を取り入れるための反応といわれる。

記念日反応

亡くなった身近な人の命日や誕生日が近づくと心身に不調をきたす反応。

心理学。PTSD(Post-Traumatic Stress Disorder:心的外傷後ストレス障害)の一種。アニバーサリー反応とも。

カップリング反応

2つの化学物質を結合させる反応。

有機化学・金属化学。結合させる物質が同じ構造ならモカップリング反応、異なる構造ならクロスカップリング反応という。

ヘック反応

パラジウム触媒でアルケンの水素を置換。リチャード・ヘック(Richard Heck, 1931~2015, 米)による。

根岸カップリング

パラジウム触媒で有機亜鉛有機ハロゲン化物を結合させる。根岸英一(1935~2021)による。

鈴木・宮浦カップリング

パラジウム触媒で有機ホウ素とハロゲン化アリルを結合。鈴木章(1930~)と宮浦憲夫による。

ヘック、根岸、鈴木は2010年ノーベル化学賞を受賞。

グリニャール反応

カルボニル化合物をアルコールに変える反応。

ハロゲン化アルキルとマグネシウムを反応させて作るグリニャール試薬\displaystyle\rm{R^1\text{-}MgX})を用いて、カルボニル(\displaystyle\rm{O\text{-}R^2\text{-}R^3})に任意のアルキル基をつけてアルコール(\displaystyle\rm{OH\text{-}R^1\text{-}R^2\text{-}R^3})に変換できる。

ヴィクトル・グリニャール(Victor Grignard, 1871~1935, 仏, 化学者)が開発し、1912年ノーベル化学賞を受賞。

テルミット反応

アルミニウムが金属酸化物を還元する反応

金属酸化物とアルミニウムの混合粉末に着火すると、高温で激しく燃え、金属酸化物を還元する。
高熱を発するため、還元反応以外にも、レールの溶接などにも使われる。

ルミノール反応

発光によって血液を検出する反応。

化学・法化学。ルミノール\displaystyle \rm{C_8H_7N_3O_2})を過酸化水素とともい用いると、血液に反応して発光する。
そのため古くから血液鑑識に使われた。なお、日本で初めて鑑識でつかわれたのは下山事件国鉄三大事件のひとつ)である。

銀鏡反応

アルデヒドの還元性を検出する反応。

ジアンミン銀イオン(\displaystyle\rm{[Ag(NH_3)_2]^{+}})を含むアンモニア性硝酸銀水溶液にアルデヒド\displaystyle\rm{R\text{-}CHO})を加えて温めると、銀イオン(\displaystyle\rm{Ag^{+}})が還元されて容器の壁に単体の銀が生成し、鏡のようになる。
\displaystyle \rm{2[Ag(NH_3)_2]^{+}+R\text{-}CHO+2OH^{-}\rightarrow 2Ag^{+}+R\text{-}COO^{-}+4NH_3+2H_2O}

フェーリング反応

アルデヒドの還元性を検出する反応。

硫酸銅(II)\displaystyle\rm{CuSO_4})を含むフェーリング液にアルデヒド\displaystyle\rm{R\text{-}CHO})を加えて加熱すると、硫酸銅(II)が還元されて酸化銅(I)\displaystyle\rm{Cu_2O})の赤色沈殿を生成する。
\displaystyle\rm{2Cu^{2+}+5OH^{-}+R\text{-}CHO\rightarrow R\text{-}COO^{-}+Cu_2O+3H_2O}

開発者のヘルマン・フォン・フェーリング(Hermann von Fehling, 1812~1885, 独, 化学者)にちなむ。

バイルシュタイン反応

銅線をバーナーで熱したあと、試料をつけて再び熱すると、試料にハロゲンがあれば青緑色の炎色反応を示す反応。

化学。ハロゲン化銅が揮発しやすいことで起こる。
塩素、臭素ヨウ素のときのみでフッ素は検出されない。
フリードリヒ・バイルシュタイン(Friedrich Beilstein, 1838~1906, 独→露, 科学者)にちなむ。

ビウレット反応

ポリペプチドを検出する反応。

化学・分析化学。アルカリ水溶液に硫酸銅を加え、試料を入れる。試料にポリペプチドが含まれていれば溶液が紫色になる。

ウィッティヒ反応

リンイリドとカルボニル化合物からアルケンを生成する反応。

\displaystyle \rm{Ph_3\text{-}P\text{-}C\text{-}R^1\text{-}R^2+O\text{-}C\text{-}R^3\text{-}R^4\rightarrow R^1\text{-}R^2C\text{-}C\text{-}R^3\text{-}R^4+O\text{-}P\text{-}Ph_3}

ゲオルク・ウィッティヒ(Georg Wittig, 1897~1987, 独, 化学者)が開発し、1979年ノーベル化学賞を受賞。

クライゼン縮合

エステルが塩基下で縮合しβケトエステルを生成する反応。

\displaystyle\rm{2R\text{-}COO\text{-}R\rightarrow R\text{-}(CO)_2COO\text{-}R+R\text{-}OH}

ルートヴィヒ・クライゼン(Ludwig Claisen, 1851~1930, 独, 化学者)が開発。

ディールス・アルダー反応

共役ジエンとアルケンから6員環構造を作り出す反応。

オットー・ディールス(Otto Diels, 1876~1954, 独, 化学者)とクルト・アルダー(Kurt Alder, 1902~1958, 独, 化学者)が開発し、1950年ノーベル化学賞を受賞。

NHK反応

塩化クロム(II)を用いた、ハロゲン化アルケニルとアルデヒドカップリング反応。

発見者の野崎一(1922~2019)、桧山爲次郎(1946~ )、岸義人(1937~2023)のイニシャルにちなむ。

岸義人は、テトロドトキシン(フグ毒)やハリコンドリンB(カイメンからとれる抗がん物質)など、海洋性の化学物質の全合成に貢献した。

ベロウソフ・ジャボチンスキー反応(BZ反応

発生する物質の濃度が周期的に変化するため、特異な模様が生まれる反応。

化学。臭素酸ナトリウム\displaystyle \rm{NaBrO_3})、硫酸\displaystyle \rm{H_2SO_4})、マロン酸\displaystyle \rm{CH_2(COOH)_2})、臭化カリウム\displaystyle\rm{[Fe(C_{12}H_8N_2)_3]SO_4})を混ぜ合わせ、フェロイン\displaystyle \rm{[Fe(C_{12}N_2H_8)_3]SO_4})を加えると発生する。
ボリス・ベロウソフBoris Belousov, 1893~1970, ソ, 生物物理学者)とアナトール・ジャボチンスキー(Anatol Zhabotinsky, 1938~2008, ソ, 生物物理学者)にちなむ。